第15期・後期「音楽科特別講座」 実施報告その1

平成20年1月20日(日)

会場 東邦音楽大学

主催 音楽教育推進協議会
                            後 援
                                 文部科学省
東京都/神奈川県/千葉県/栃木県/群馬県/山梨県/長野県/埼玉県/茨城県/新潟県 各県教育委員会
                          横浜市/川崎市/千葉市 各教育委員会
 東京都小学校音楽教育研究会/神奈川県小学校音楽教育研究会/埼玉県音楽教育連盟/千葉県教育研究会音楽
 教育部会/栃木県小学校教育研究会音楽部会/群馬県音楽教育協会/茨城県教育研究会音楽教育部会/山梨県
 小中学校音楽教育研究会/長野県音楽教育学会/新潟県音楽教育研究会/横浜市小学校音楽教育研究会/川崎
 市立小学校音楽教育研究会/東京都中学校音楽教育研究会
                      
                                    協  賛
                                  ヤマハ株式会社
◆はじめに
                    〜笑顔たくさん、大勢の参加ありがとうございました。〜
各県教育委員会及び各県音楽教育研究諸団体の永年のご支援ご協力と、参加者の熱意に支えられたこの「音楽科特別講座」が文部科学省の後援のもと「第15期・後期講座」が開催できたことは大変うれしいことです。
日曜日の開催にもかかわらず、北海道はマイナス20度の世界から、愛知県(新城市)は菜の花の国。そして、複数の養護学校・大学関係者の先生方を含め大勢の参加をいただきありがとうございました。
先日(1月17日)、中央教育審議会の最終報告が出され、3月には「新しい学習指導要領」が告示されるとか・・・。このことなどもあり、笑顔いっぱいの中にも、先生方の熱意の高さを感じた素晴らしい一日でした。

◆音楽教育推進協議会(おんすいきょう)
本会は音楽教育の今日的な様々な課題に対し、学校及び研究助成グループへの支援・協力は中核的事業です。特に、「音楽科特別講座」は教育改革の推進や最新の教育情報を中心とした講演、音楽の基礎・基本の充実と技能面や指導力の伸長を図るワークショップ、など多岐にわたった内容で開催し、多くの先生方から好評をいただいています。
これからも、現場のニーズを直視し先生方に有益な事業の充実を図っていきます。
           
  
第15期「前期・音楽科特別講座」はこちら
■全体講座
                       ”さあ、向き合おう。歌と自分と友達と”
                                    
富 澤   裕   (合唱指揮・指揮者、作・編曲家)
周りのみんながやるかどうか・・
真剣になるなんて照れくさい・・
かったるい・・
真剣にやらない自分を正当化する言葉はいくらでも見つかります。
やらずにいることを「楽だ」と勘違いしている子ども。
「真剣にやらずにすごす時間のかったるさ・真剣にやる時間の楽しさ」
楽と楽しいは同じ字を書くのだということに気づかせてやりたい。
そのためにしっかりと向き合いたいのです。
自分の心と、友達と、そして歌と。
■選択ワークショップA
                          ピアニカ・リコーダー 指導法の工夫
                                    山 田 洋 一  (音楽教育推進協議会 常任理事)     
◆鍵盤ハーモニカ基礎研修ノート
◎鍵盤ハーモニカを選ぶときに注意すること
導入期の指導
◎1年生の目標
 ・正しい組み立て方 片付け方 姿勢と持ち方
 ・鍵盤の並び方(鍵盤楽器はみんな同じ!)
 ・高い音・低い音
 ・黒鍵での擬音あそび:クラクション・救急車
 ・「ど」の音さがし
 ・息のつよさ(イメージをもって)
 ・どれみふぁそ
  (曲にあわせて、オスティナート奏・部分奏・簡単なふし)
 ・タンギング(電話あそび・まねっこあそび)
 ・ないしょ話でトー・トー・トー(キーワード)
◎2年生の目標
 ・「ド」から1オクターブ
 ・ゆびいどう・ゆびまたぎ・ゆびくぐり
◎中学年からの活用
 ・視覚的に音程・和音間を把握しやすいので視奏力がたかまる。
 ・他の鍵盤楽器を使ったアンサンブルにも適応できる。
 ・タンギングの指導によりリコーダーへの移行が容易。
 ・集合音が美しいので他の楽器とのアンサンブルに敵している。
 ・表現力が豊かなため、旋律楽器の主役として活躍できる。
◎高度な奏法
 ・早いパッセージの演奏
 ・ダブルタンギング
 ・ヴィブラート
☆リコーダー基礎研修ノートは次回のお楽しみ!!
■選択ワークショップB
                          リコーダーアンサンブル 中・上級編
                                    田 村 義 一  (大阪音楽大学 講師         
テーマ
今、再び見直そうリコーダーの魅力とその世界」
生徒達がリコーダーに出会った初歩の段階から、表現者として音を感じ
表現できるリコーダー。その魅力ある世界を探訪いたします。
サブテーマ
「楽しい指導方法と簡単に楽しめるアンサンブル」
 ・友達とともに
 ・リコーダーの基礎 構え方・息づかい・タンギング
 ・簡単な音で豊かな表現を
 ・低音域とスラーの練習
 ・オクターブの練習(サミング)
 ・アルトリコーダーの愉しみ
 ・ソプラノリコーダーとアルトリコーダーのアンサンブル
 ・ソプラノ・アルト・テナー・バスリコーダーのアンサンブル 
■選択ワークショップC
                         教科書教材料理法 低学年版
                                 加 藤 幸 平  (音楽教育推進協議会 理事)   
○楽しくなければ音楽じゃない!
 ・おもしろい音楽とたのしい音楽は同じかな?
 ・低学年において学ぶべき内容について(学習指導要領)
 ・楽しい音楽授業の工夫
○身近な楽器との出会い
 ・弾く楽器?それとも吹く楽器?
 ・ドレミのシールどうする?
 ・身近な楽器で音楽遊び
○感じ取ると聴き取る活動
 ・感受の活動?鑑賞の活動(評価規準)
 ・鑑賞活動の工夫を実践
○音楽づくりを実践しよう
 ・作曲だけが創作じゃない!
 ・音楽づくり授業の工夫
○楽しいだけでも音楽じゃない!
 ・ヤッパリ基礎基本が大切!
 ・「遊ぶ」から「学ぶ」へ
■選択ワークショップD
                         教科書教材料理法 中学年版
                                    妹 尾 雅 利  (音楽教育推進協議会 常任講師)   
○音楽の栄養バランス
 ・音楽の形作る要素 表現を形作る要素
■音高感覚(耳づくり)  
 ・小鳥さんのゲーム  空を・・ 枝に・・ 地面で・・
■親愛なる「ドーソー会」
 ・ベースを聞いて歌う(倍音)   「ぶん・ぶん・ぶん」
 ♪リズムに挑戦! クッキングタイム
 ・言葉で ・歩きで ・手拍子で ・体で
■「きょうりゅうのチャチャチャ」「試食」
 ・紙ラッパで・・
◎メロディーに挑戦! クッキングタイム「味見」
 ・ドレミでものまね&ドレミでふしをふこう「あかるい 山びこ」
 ・リコーダーで教則本(シ・ラ・ソ) 白はシ指番号は0・1・・・・・

 ・分担奏をつくろう!「試食」
■色々な旋法(旋律)
 ・長音階・短音階・民謡音階・沖縄旋法
                  ・四七抜き音階 他・・・・
◎ハーモニーに挑戦!クッキングタイム
 ・カードかるた取り大会(ゲーム感覚)
 ・目と耳から学ぶ T W X
 ・ハンドサインでカデンツ(リズム+メロディー)「試食」
 ・メロディーはハーモニーの子供「試食」
■みんなで! アンサンブルに挑戦!
 (茶色の小ビン)盛り付け・快食
■選択ワークショップE
                         教科書教材料理法 高学年版
                                  近 江 博 幸  (音楽教育推進協議会 常任講師)   
1,楽器編成の工夫
 ・記譜上の音と実際の音
 ・減衰音と持続音 ⇒ 音形(音符)との関係
 ・電子楽器などを組み合わせる場合の注意
 ・マレットなどによる音色の違い
 ・音楽として使える「音」
2、楽譜の工夫(ちょっとおしゃれに)
 ・少しのフレーズで何かが変わる
 ・難しい ⇒ やさしい
 ・厚い と 薄い
 ・りズムとビート
3、オリジナリティーの魅力
 ・世界にひとつの「音楽」
 ・自分たちの「音楽」  ↓
          ねえ! 「聴いて」
4、工夫の引き出しをいっぱいもっと
               ↓
          楽しさが拡がるよ!
☆講座内容
 ◆
  ”さあ 向き合おう ,歌と自分と友達と”
                 富 澤   裕   (合唱指揮・指揮者、作・編曲家)
 ■選択ワークショップ

  
ピアニカ・リコーダー 指導法の工夫
                山 田 洋 一  (音楽教育推進協議会 常任理事)

  B)リコーダーアンサンブル 中・上級編
                田 村 義 一  (大阪音楽大学 講師 

  C)教科書教材料理法 低学年版
                加 藤 幸 平  (音楽教育推進協議会 理事)  
  教科書教材料理法 中学年版
                妹 尾 雅 利  (音楽教育推進協議会 常任講師)
  教科書教材料理法 高学年版
                近 江 博 幸  (音楽教育推進協議会 常任講師)
  F)授業で活かせる打楽器の基礎@ コンサート打楽器
                篠 塚裕美子  (マリンバ・打楽器奏者)
  G)授業で活かせる打楽器の基礎A ラテン小物打楽器
                八 木 成 隆
  (パーカッショニスト)
  H)卒業式や授業で活かせる指揮の工夫
                笹 森 敏 明  (指揮、作・編曲家)
  I)リトミックの基礎と応用  入門編
                宮 良 愛 子  (リトミック指導者)
  J)シベリウス 楽譜作成はじめの一歩
                山 本 英 人  (音楽教育推進協議会 理事)
             
     
今回は全体講座・選択ワークショップA〜Eの様子を紹介します。   

おわりに
レジュメを紹介しました。一見すると”何のこと・・・・?”と思われることでしょう。しかし、しっかり読み取っていただけると,”ハッ・・・”と思われることが多いのではないでしょうか。とかく、マンネリ化しがちな日々・・・・。
この講座を通して学ばれたことが、子ども一人一人が楽しい音楽活動を通して音楽の基礎・基本が身に付くための指導の一助になればと願っています。

                  
今までの「音楽科特別講座」こちら
                         
 ▲トップヘ
                                     ■バックへ

富澤先生の温かなお人柄と巧みな話術で、瞬く間に時が過ぎて行ってしまった感じです。難しいことを必死でやらされているわけでもなく、面白い漫才(失礼ですが・・)を聞きながら楽しいゲームをしているような感覚で、涙を流しながら笑っているうちに、大切なことを学びだり、とても素敵なことを知ることができました。本当に魔法使いのような方ですね。
早速、学校で”皆さん!・・胸と胸を合わせて・・・”と受け売りの指導で1週間の幕があけました。休み明けにしてはいつもよりノリが良かったように思います。
富澤先生が私達と向き合い全身で汗を飛ばしながら「緊張なくして真の楽しさは無い!!」と熱演いただいた言葉がとても新鮮な気持ちで心に刻まれました。がんばります。ありがとうございました。        感想から

”ヘ〜 指一本で伴奏が・・・

紙筒でオブリガートが・・・・本当に・・

なーるほど!!
      これじゃ楽しく学べるね・・・

導入の大切さを
      しっかり学びました


まずはコミュニケーションから