2007年11月18日(日)
        ジジの音楽武者修行
     
      スクールーオーケストラと そのヴァリエーション
                 
              
  〜美しい音楽の輪は 菊づくりからも〜
                ひたちなか市小中学校音楽会
                     
          
                                              
NO 110
川又淨範(茨城県音研会長・全日音研副会長)先生からご招待をいただいたのが「ひたちなか市小中学校音楽会」。川又先生との出会いのお陰で素敵な感動をいっぱいいただきました。

ひたちなか文化会館の入り口付近は菊花展の開催中。お年寄りの方がネットを取り外していた。”いたずら避けですか・・・?”と尋ねると・・・”  ”風で花や葉っぱが痛まないように・・・”と。 凛とした立派な大輪の花 花 花・・・・・・。
”エ・・・大発見・・!!。学校名・クラス・氏名の名札がついた見事な菊(背が少し低い)が展示してあるではないか・・・!!。テントの横棒には学校毎の名簿も貼ってある。
全市内小・中29校すべの学校が市の方針として”菊づくりに取り組み、担当学年は全員出品する。期間中は市内の公共施設にも展示しているとか。
”なぜ・・・菊??”  ”だって 苗から、土づくり、水の管理、日当たり、肥料や妙薬の量から与え方・・・”  夏の水やりをはじめ、何かとタイミングと量が微妙だと聞いた事がある。
ともかく手間がかかるのである。それを”どうして・・・・”。世間様は楽なように・・・と動いているのにと尋ねると” だからこそ 菊なんですよ・・。と。”お年寄りの力も相当借りますがね・・・。”

プログラムNO1 外野小学校(合唱)から最後の那珂湊中学校(吹奏楽)の44団体のはじまり。全校音楽(小規模)から様々な編成。小学校は音楽専科(加配)は無く学級担任が指導・指揮をする。
1番の小学校が準備完了。いよいよ演奏。はじめての街。どんな演奏が聴けるかとって楽しみなところ・・・・。

指揮の先生が会場に一礼の後、スーと両手を胸の位置に構える。ピアニストを向き、空振り1拍と一緒にブレス(背から感じた)。前奏は小さく振りながらテンポをキープする程度。歌い出だしも分かりやすい。歌に入ったら指揮に入っても無駄がなく、曲づくりの意図が明確である。曲想がドンドン膨らんでいく・・・。  (失礼ながら・・)音楽の専門家(?)では・・・・・。 ”どうして 指揮がうまいの・・!!”
指揮に吊られ、集中しながらも、硬い雰囲気は全くない。歌声ものびやかでとってもきれい。ハーモニーも綺麗で、表現の豊かさを魅了させ会場はシーン・・・。

どの先生も指揮がとても”グッド”。何か秘訣があるのですか・・・。と尋ねると ”ここ3年、講師(田久保祐一氏)を招いて指揮法の研修会を・・”とのこと。納得 納得・・。
管楽器の音色もいい音をしている。特に小学校は練習時間の確保も厳しいなか、アンサンブルもよい。メロディーラインの表現もとても丁寧。フォルテでも決してうるさくない。シンセサイザーを効果的に活用し、バランスもよい・・・・・・。など、ビックリすることが多くとても楽しい。

その訳を考えるに2つのことを考えた。
・すべての先生方の背中に音楽を感じるのである。先生方一人ひとりが音楽的センスの豊かさを感じた。更に、”学びの心”を大事にしている熱心な先生方であること。これらが子ども達にも伝わり、集大成として楽しく美しい音楽表現に結びついていること。
・もう一つ重要なのが、”菊づくり”。 
地域のお年寄りとのふれあいを通しながら、手間暇をかけて育てる過程で、たくさん学びを通し”心の栄養”を育んでいっていることも確か。これらが総合力となって、素敵な音楽の表現につながっているものと確信した。

”自分は音楽の専門家?とまでは言わないが、自分にある種の”おごり”があったことも事実。 自戒の極みである。

社会における様々な悲惨な出来事が連日報道させている今日。
今回も素敵な先生方や子ども達にたくさん会えた。この音楽会を通して、音楽科が教科として存在する大切さを、改めて実感した素晴らしい出会いでした。
音楽科教育に携わった一人として、自戒を含め音楽科教育の充実と発展を願って側面から応援できればと頑張っているジジです。

                     
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