第164回国会 文部科学委員会 第18号(平成18年6月9日(金曜日))
                          
                     〜中学校は必須として〜
                            
                       小坂国務大臣答弁から
○末松委員
 ちょっとテーマを変えまして、最後になりますが、音楽教育について、これは大臣にお伺いをしたいと思います。

  どうも何か、義務教育において、文科省の内部の議論の中で、音楽教育を、特に小学校、中学校ですが、これを選択制にしていくんだというような動きがあるやに聞いているんですけれども、そういうことはまずないですよね。ちょっとそこについて、大臣のお考えを伺いをしたいと思います。

○小坂国務大臣 
 中央教育審議会において学習指導要領の見直しの議論の中で、一部の委員から、中学校における音楽や美術などについて、一部選択制にしてはどうかという意見があったということはそのようでございます。しかしながら,一方、豊かな感性や創造力、表現力をはぐくむために音楽教育は重要との意見も平行してあったということでございます。

 私は、音楽というのは、やはり潤いを人生に与えますし、周りの人々にとって明るさをもたらすものであって、自分のストレスを解消する上でも音楽というのはどこでも口ずさむことができ、やはりそういう意味で、音楽の素養というものは、声楽だけじゃなくて楽器を使った音楽でも、あらゆるものがやはり感性を育てるうちに非常に重要だと思いますから、私は、これは選択制にしないで、中学校においてはやはり必修としてこれからもやってもらいたいという私としての希望を持っております。

○末松委員
 今の大臣の答弁、はっきりとそういう形で、大臣自身は、これは選択制ではなくで、しっかりと感性を磨く上で重要だというお話しをいただきました。

 まさしく今教育基本法の議論がされておりますけれども、本当にそういった日本人のアイデンティティーとか伝統文化、そして教養という意味で、そういう感性というのは極めて重要ですよね。特に、また、そうです、宗教的な感性、これも本当に重要でしょう。そういった音から入るというのは国を超えて非常に重要なことでありますし、私が外交官のときに、やはり日本の童謡を一つ歌ってみろというふうなことで、それを覚えていてよかったなというような経験を持っています。国際的になればなるほど、日本人なら日本人の持っているものをしっかりと出していく、ここが国際人としての資格がまた問われるところでもありましょう。

 というお話しをした上で、教育に事務的に懸かっておられる事務方の方からも、今の大臣のお話を聞いてどういうふうに受けとめておられるか、それについてお話しを聞きたいと思います。

○銭谷政府参考人
 経緯は先ほど大臣からお話し申し上げたとおりでございます。それから、方向性でございますけれども、私も大臣の考え方に全く賛成をいたしております。

○末松委員
 非常にこれを心配する向きもございまして、いろいろな形で運動しておられる方もおられるようでございますけれども、ぜひこういった感性的なものをしっかりと磨いていって、そして、感性から日本というものを主張し、そして新しいものをクリエートしていく、そういうことを、特に今、一般的な話になれば、左脳というロジックよりも右脳という感性、そういったものがこれからの時代極めて重要になるということを私の方でも改めて主張させていただきまして、質問時間が終わりましたので、この辺で終わらせていただきます。

どうもありがとうございました。 

ジジのメッセージ
「表現科」とか選択制になるのでは・・・・・・・。音楽科が教科として存続できるのか・・・・、時数はどうなるのだろうか・・・
等々取りざたされ、極めて不安のところであります。
 8月18日(金)名古屋芸術大学で教育セミナーが開催されました。そのセミナーで高須 一先生(文部科学省初等中等教育局教育課程課 教科調査官)のご講話がありました。ここでは特に、”中学校では必修で・・・”について具体的な内容を,文科省のホームページ"議事録”から抜粋したものを掲載します。

         ▲ トップへ
                   ■バックへ