第14期・後期「音楽科特別講座」 実施報告 平成19年1月20日(土) 会場 東邦音楽大学 主催 音楽教育推進協議会 |
後 援 東京都/神奈川県/千葉県/栃木県/群馬県/山梨県/長野県/埼玉県/茨城県/新潟県 各県教育委員会 横浜市/川崎市/千葉市 各教育委員会 東京都小学校音楽教育研究会/神奈川県小学校音楽教育研究会/埼玉県音楽教育連盟/千葉県教育研究会音楽 教育部会/栃木県小学校教育研究会音楽部会/群馬県音楽教育協会/茨城県教育研究会音楽教育部会/山梨県 小中学校音楽教育研究会/長野県音楽教育学会/新潟県音楽教育研究会/横浜市小学校音楽教育研究会/川崎 市立小学校音楽教育研究会/東京都中学校音楽教育研究会 協 賛 ヤマハ株式会社 |
はじめに 〜大勢のご参加をいただきありがとうございました〜 本会は音楽教育の今日的な様々な課題に対し、研究助成や音楽教育団体への支援・協力は中核的事業です。「音楽科特別講座」前期・後期においては、教育改革の課題等を中心といした講演や、音楽の基礎・基本の充実を図り,指導や技能面の伸長を考えたワークショップなど多岐にわたった内容で開催しています。 今回は特にワークショップ「教科書教材料理法」は指導内容から低・中・高学年に分けました。つまり、学習指導要領にそってよりきめ細かな内容を設定するとともに、系統的な指導を視野に入れ、即役立つように工夫しました。 今後も、より現場の先生方のご意見をいただきながら、多様なニーズに対応し、しかも、極力きめ細かな内容になるように心かげて企画していきます。 |
■全体講座 1 鍵盤ハーモニカの魅力と可能性&楽しい授業の提案 〜松 田 昌 の 世 界〜 講師 エレクトーン・ピアニカ奏者 松田 昌 |
”松田 昌先生どうぞ・・・!!”という紹介。会場後方から突然・・・。ピアニカを巧みに演奏しながらの入場。全員が一斉に後ろを振り向く。チョッキを身につけバンダナを・・・・。いかにもチロル地方の雰囲気を感じさせる軽快なポルカ。自然に手拍子・・・・・。この段階ですでに〜松田 昌の世界〜。 終始、鍵盤ハーモニカの絶妙なテクニックに驚き、また心和むトークに癒された”松田 昌の世界を満喫したコンサートといった雰囲気でした。 鍵盤ハーモニカの妙技に圧倒!! 信じられないパフォーマンスを満喫しました。 |
■全体講座 2 子どもたちの心に届く合唱教材 〜音楽好きの子どもを育てる〜 講師 作曲家・学芸大学附属中学校教諭 松井 孝夫 |
全体講座2は松井孝夫氏の作品から「未来見つめて」 「流れゆく雲を見つめて」など新曲を含めて4曲を先生ご自身の合唱指導。”僕の作品のCDが何枚かででいますが・・・・あの範唱はチョット・・・・。きれい過ぎるんですよね・・・” ”この言葉はもっと熱唱して!!”。などど、こぶしを握って”演歌調に歌ってほしいんですね・・・・。” ”だって思いが伝わってこないんですよ・・・”。と。作品への思いの強さを作曲者自ら直接学ばせていただきました。また、”楽譜に書いていないことも、考えて工夫していくことが大切だ・・・”など、とても充実した時間でした。 |
◆ワークショップ A 楽しいピアニカ 指導法の工夫 音楽教育推進協議会 講師 佐々木 英子 |
初めての楽器にどきどき・わくわくの子どもたち! 楽しく効果的な指導法のコツを一緒に勉強しましょう。 そしてアンサンブルを通して ピアニカを吹く楽しさを実感していただけたらと思います。 ◇ピアニカってどんな模様かな? ・ふたつのおやま・みっつのおやま ・高い音・低い音 ◇楽器の置き方・休憩のかたち ・組み立て方・片付け方 ・ホースの入れ方 ・ホースで演奏する場合の長所と短所 ・音を出しても良い時間と、音を出してはいけない時間⇒大切なお約束! ◇「ど」の音をさがそう ・どんぐりさんのおうち ・全員が「ど」の音が分ることが目標! ◇英語のお勉強 トゥー トゥー トゥー♪ ・ピアニカは 弾くの? 吹くの?? ・口の中で何が動いているでしょう ・タンギングの練習は、 まずしゃべってみる → ないしょ話しで → ホースだけで ・シラブルについて はっきり発音する時、柔らかく発音する時 ・息のコントロールについて ・ダブルタンギングに挑戦!! ◇指使い ・一指一音 ・五指五音 ・指ひろげ ・指くぐり ・指またぎ ◇応用編 ・和音奏に挑戦してみよう ・ヴィブラートをかけて演奏してみよう ・アンサンブルやソロに挑戦してみよう |
◆ ワークショップ B リコーダー導入講座 あわせよう楽しいいたと! 音楽教育推進協議会 常任理事 山田洋一 |
簡単に音は出せるのに・・・・・・・なかなか美しい音がでない。タンギングは難しいし、指づかいはとても大変!! でお子どもたちは初めてのリコーダーにワクワク・ドキドキ興味津々。うたとあわせた楽しい導入法や学年にあわせた段階的な指導法を、実技やアンサンブルを通して研修しましよう。 ○3年生で身につけたい音のイメージ ○初歩のタンギングの指導法 ○低い音の吹き方 ○4先生のタンギングの指導法 ○サミングのコツ ○高学年で身につけたい奏法 ○フレーズを大切に演奏しよう ○色々な楽器を体験しよう ○アンサンブルを楽しむ為のコツ ○歴史からみるリコーダー教育 |
◆ ワークショップ C エンジョイ ! リコーダーアンサンブル 常葉学園短期大学 講師 長瀬正典 |
息を入れるだけで音が出るリコーダ。しかしその奥は深く,大変長い暦を持っています。近年では、学校教育で使われる楽器だけでなく、生涯学習の楽器としても注目を集めています。そんなリコーダー、一人で演奏していても楽しいものですが、アンサンブルによってその楽しさは何倍にも脹らみます。アンサンブルを通して、リコーダーを演奏する楽しさを今まで以上に実感していただければと思います。 1 リコーダについて ・リキーダーの名称 ・リキーダーの歴史 ・リコーダーの教育的特性 U リコーダーの奏法について ・息づかい(呼吸法) ・タンギング ・シラブル ・アーティキュレーション ・差音 ・ヴィブラート V リコーダーアンサンブルの基礎 ・チューニング ・主要三和音 ・コラール |
◆ ワークショップ D 【低学年】 教科書教材料理法 音楽教育推進協議会 理事 加藤幸平 |
◆ ワークショップ E 【中学年】 教科書教材料理法 音楽教育推進協議会 講師 近江博幸 |
◆ ワークショップ F 【高学年】 教科書教材料理法 音楽教育推進協議会 講師 森下 藤生 |
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◆ ワークショップ G 打楽器の基本奏法と授業における活用法 マリンバ・打楽器奏者 寺田由美 (寺田由美パーカッション・アンサンブル「ドライヴ」主宰) |
1 打楽器を演奏するときに必要とされること ・テンポ感(安定した速度・流れ) ・リズム感(正確な刻み) ・ビート感(ノリの良い拍節) ・ニュアンス(音色・音質・意味・感情) 2 各打楽器の基本奏法を学ぶ(テクニック) ・叩く手段 バチ(スイック・マレット・ビーター) 手 ・ストローク(腕・バチの動き) ・タッチ(圧力のかけ方) ・ダイナミック(叩く場所・バチの高さとスピード) ・良い音・美しい音の作り方 3 表情・イメージ作り(音楽性) ・楽曲の理解(速さ音楽の内容にあたる奏法) ・ストローク ピッチ スピード ・バチ選び 4 メンテナンス ・膜鳴楽器(ヘッドのチューニング S.Dはスナッピーの調節) ・金属楽器(使用後はクロスで拭く Timp.はヘッドも) 5 叩けば音が出る打楽器の”意識改革” (その様な音を? どの様に叩く |
◆ ワークショップ H 指揮法 指揮の工夫いろいろ 指揮者 田久保裕一 |
○手を動かす前に ・指揮者ってなあに? ・指揮者の役割は? ・良い指揮者。悪い指揮者 ・指揮はかたちじゃない、きもちだよ ・指揮はかたちじゃないよ、方向だよ(当日参加者に資料配布) ・指揮者の勉強、下調べについて ・指揮棒について(選び方と持ち方) ・かっこいい指揮の仕方って?? ・姿勢、構え方について ・指揮台に上がったときの心得、3か条(指揮者は 音を( 1 )る ( 2 )かす ( 3 )く ○さあ手を動かそう! ・予備運動の注意(当日参加者に資料配布) 手は最終手段、きっかけは( )と( )を使って! ・指揮の技について(当日資料配布) 大技 基本の三技(間接運動) たたき、 しゃくい、 平均運動 小技 はね上げ、 引っかけ、 先入、 数取り、 ワツル打法 など ・立体的に空間を使って指揮してみよう ・左手の使い方いろいろ ・癖のなおし方を伝授? ・フェルマータに ついて ・「仰げば尊し」は2つ振り? 6つ振り? ・「君が代」はどうやって指揮する? ・・・・・・・などなど、盛りたくさんの内容で お送りします。 ○卒業式を前にして、先生方の悩みなどにも、お答えする時間をつくります。 |
◆ ワークショップ I リトミック 入門 聖徳大学音楽研修センター 講師 杉山智恵子 |
○はじめに 私は打楽器奏者です。 そんな私が何故リトミック? ふとしたきっかけで出会った本物のリトミックは正に「身体が楽器」でありそれは打楽器演奏にも直結するもので”目から鱗2の体験でした。ダルクローズの「身体が楽器」とは今流行のBody Percussiondehanaku,音楽をうけとめる道具がからだ全身にあるとあることを意味しています。 1 リトミックって? ゲーム的な楽しく展開していく中で常に集中力、記憶力、想像力、協調性、思考力,、創造性、反射性などを養う。リトミックは心身のバランスのとれた人間を育てる”音楽による人間教育”であるといえます。今後は音楽以外のセラピー、リハビリテイション,舞踏、体操等から大いに期待されることがが考えられます。 2、体験することがずべての基本 音楽を心で聴き、感じ、表現するために聴く、歌う、演奏する。楽譜を読む、書くといって音楽教育で全てのことを「身体を動かす」実技で体験。 @リズム Aソルフェージ B即興 3、今回はリズムから補足リズム、ソルフェージュから音程を取り上げて体験していただきます。 ・小学校の授業に! 中学校吹奏楽の生徒に! ・いかに難しいことを楽しく簡単に導くか! ・メロディーが歌えるように演奏するには・・・ ・合奏でのハーモニー作りに・・・・・・・・ |
◆ ワークショップ J 使ってみよう シベリウス4 はじめの一歩 Sibeぃうs4の特徴を知ろう! 音楽教育推進協議会 講師 山本英人 |
・マウスで音符を簡単に貼り付け入力 ・パspコンキーボードでの音符入力が可能 ・MIDIキーボードでの入力が可能 ・作成した楽譜をその場で再生 ・入力と同時にレイアイト、清書がされる ・歌詞入力 ・スコア入力同時にとパート譜が作成される ・運指入力 ・移調も簡単 ・他のソフトへの貼り付けが可能 ・自動アレンジ機能 ・スキャナーでの楽譜読み取りが可能 ・MIDIデータで音として保存することが可能 ・CDに音として保存することが ○ 「Sibelius4」基本操作編 やさしい楽譜の入力にチャレンジ! ・紙を開く →五線(楽譜)の設定 →拍子の設定 →調号の設定 →タイトルの入力 →音符の入力 →休符の入力 →高音の修正 →和音の入力 →臨時記号の入力 →アクセント記号の入力 →コピーと貼り付け →連譜の入力 →発想記号の入力 →ラインの入力 ☆Sibelius4では多くのショートカットキーを駆使し、マウスの細かい操作を少なく美しい楽譜を作成することができます。 スコアを作成するのと同時にパート譜が作成されます。 |
ワークショップ
おわりに
この講座も回を重ねるごとに大勢の参加をいただいています。先生方の研修意欲の高まりを痛感しています。と同時に本会の責任の大きさも感じているところです。現在、先生方からのアンケートを集約しています。貴重なご意見を参考にして、第15期・前期「音楽科特別別講座」企画していきます。
〜予 告〜
第15期・前期「音楽科特別講座」
期 日 2007年8月22日(水)・23日(木)
会 場 上野学園大学(石橋メモリアルホール)
内 容 全体講座とワークショップ
全体講師 高須 一先生(文部科学省教科調査官(予定)) 冨澤 裕(合唱指揮)
中山真理(作曲家) 根岸弥生(ピアニスト) 田久保裕一・小林恵子(指揮者)
他、音推協講師
詳細は ”ジジの音楽教育情報” アドレス http://www.jijiongaku .com/ でも紹介します。
乞う ご期待!!
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