2007年5月25日(金) ジジの音楽武者修行 スクールーオーケストラと そのヴァリエーション 〜高卒で東大の教授に 建築家 安藤忠雄氏に学ぶ〜 NO 92 |
NHKの定点カメラの映像は結構楽しみにしている。
この日も朝のニュースで紹介されたのが、秩父の羊山公園の芝桜。翌日、早速出かけた。
西武池袋発8時30分「ちちぶ7号(特急)」乗ること80分。長い三峰トンネルを抜けると西武秩父駅に到着。
国道140号を渡り、小道を歩く。案内人から急いでいる方は右、ゆっくりは左を・・・。ジジは右を選択。
ビックリ・・!!。超 急坂。坂の途中に休憩所が設けてあるのも納得。
ヤットの思いで着いたら、雄大な武甲山をバックに見事な”芝桜の丘”が広がっていた。
念願のアクオスの大型テレビを手に入れてからチョットだけ新しい楽しみが増えた。いくつかはお気に入りの番組がある。その一つから。
「100年インタビュー」(NHKハイビジョン)。世界的に活躍している方々が自分の生き様を通しながら哲学を語り、現代社会への警鐘をも聞ける。更には100年先を見通した世界観等を語ってくれる感動の番組。今回は、「世界的建築家建築家・安藤忠雄ができるまで」を紹介します。
安藤忠雄氏(これからは安藤氏)は高校卒業。大学へは勉強が苦手だから・・・とのこと。ある時建築に興味が出る。大工さんではなく設計をする建築家を志す。そのためには、1級建築士などのライセンスを取得する必要がある。そこで安藤氏は大学にはいかず、通信教育で建築士のみならず、建築に係わるあらゆるライセンスを取得したとのこと。つまり、すべて独学である・・!!。
印象的な言葉をいくつか紹介したい。
・建物を作るだけが建築家の仕事でない。人間が豊かに生きていくための環境をつくるのが
建築家の仕事である。
・阪神淡路大震災の時に、亡くなった人の無念さを想い神戸に白い花(モクレン・コブシ・・)が
咲く花を植えようと考え、研究所の仲間と植えた。それから7年 30万本に増え、人々は安
らいだ。
・瀬戸内海には2000の島があり、その中で人間が住んでるいる島は500。島の小学校に
頼んで一人の子どもがドングリ一個を土に埋めて苗つくりをした。7〜8割は芽を出す。30
cm位になったら、剥がれた丸坊主の裏山にその苗を植えてもらった。数十年後には育った
島にドングリの木が立派に育つ。
・9.11の跡地に球体(地球)の一部が地表に現れていることをイメージし、そこに芝だけを敷
き詰める。ほかは何も植えない。(提案したが・・・。大賛成派から、世界貿易センタービルよ
りもっと高いビルを建てた方がよい・・・などの意見も様々・・・。結論は9月。)
・豊かに生きるとは、小さい頃にメダカ、ウサギ、ニワトリ、イヌ・・・などの自然と触れ合い、そ
して多くと友達とどれだけ多くの時間を過ごした経験を持っているかにつながる・・。
・教壇に立ち、育ちの過程で一度身に付いた経験からの学びを変えることは、極めて難しい。
その学びで得た経験を伴わない知識で判断し行動することは大変怖い。
・読み・書き・ソロバンといわれるが、ソロバンとは、人生設計をどう考えるかである。
・某社のオフィスでの話し。対話しない。できない・・・若者がとても多い。彼らは朝から晩まで
ズーッとコンピュータとニラメッコ。昼食も別々・・・・。
・IT革命は人間の豊かさを遠いところに持っていく。
・e−mail・FAXは極力使わない。FAXより持ってきてください・・と。例え大阪であろうと・・。
だって2時間半の新幹線の途中で、資料を再考する時間があるでしょう・・・。
・家族での対話が少ない。夫々が別室で夫々の方向でコミュニケーションを取っている。
・「家」は設計図の通り建築家は建てるが、住人が「自分の住む家をつくっていく。」
・建築には教科書が無い。現場で考える。みんなで・・・。教科書が無いところが日本人には
チョット不得手なところでしょうね・・。
・日本は経済国家でなく、文化国家でありたい。
・仕事は使う人の身になって、設計する。
・コンピュータは極力使わない。コンピューターの情報より、依頼主の情熱を大切にしながら、
模型を使う。模型をつくりながら建物を考えて、納得のいくまでつくり続ける。
・机上(コンピュータなど)で考えないで、現場に行って考える。
これらは、90分の番組からとても含蓄ある極めて印象的な内容の一部を羅列したもの。
意のあるところを読み取っていただければ幸いである。
最後にもう一つ
・一億2千万人が一人1本づつ木を植えると、世界はもっともっと住みやすい環境になる。
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