2008年3月10日(月)
        ジジの音楽武者修行
     
      スクールーオーケストラと そのヴァリエーション
                 
    
                〜一通の招待状
                 美しい音楽を目指した楽しい音楽会
                                              
NO 122

一通の招待状が届いた。ジジが時々合唱部に遊びにいっている学校からである。
習志野市立大久保東小学校(合唱部担当:○石井幸恵・白戸あゆみ・越後さやか・中井千尋・及川真紀 ○印が専科・指揮)からの校内お別れ音楽会の招待。
学校の目指すこどもの姿の一つに”歌 いっぱい”を掲げている。
時折、ジジが訪れると、どの先生も”お世話になります・・・ご苦労さまです・・・”と声をかけていただく爽やかな空気の通う学校。

               プログラム
全校による”ハッピー バースディーを君に”(二部合唱)でオープニング。
1年生  ・みんな友達 ・ひびけ 宇宙まで ・喜びの歌(合奏)      ・君に伝えたい
2年生  ・音楽劇「ブレーメンの音楽隊」 
      ・怪獣のバラード ・ビリーブ
3年生  ・僕のお空  ・カノン(合奏)  ・ありがとう
4年生  ・See You  ・ペルシャの市場(合奏)
5年生  ・流星郡と空と海と  ・ブラジル(合奏)
6年生  ・桜の下で  ・剣の舞(合唱)
職員とPTA   ・千の風にのって
合唱部  ・風のあとから  ・白い馬
エンディング  ・あなたにありがとう(1年〜5年)

各学年共に工夫が凝らしてあり、とっても楽しい。何よりも素晴らしかったのは、どの学年も音楽表現がとてもきれいであり、全校の取り組みが一体化していること。先生方に目指す音楽の方向性がしっかり押さえられていることだと思う。

1年生:”低学年らしさ”が良く現れた選曲。歌声が決して乱暴でなくリズムにのってたのしく演奏している。また、鍵盤ハーモニカは息のコントロールが上手でメロディーラインがよくつながって演奏され音色もきれいでよく揃っているのにビックリした。

2年生:「ブレーメン」は動物の絵を頭に被り、縫いぐるみの衣装。そして「ビリーブ」では手話をまじえて・・・。音楽劇になると、とかく劇中心になり音楽がどこかに飛んでしまいがちであるが・・・。そうでなかった。台詞もはっきり(サスガ 国語研究校!!)、歌声を大事にした表現であった。
「ビリーブ」の手話も子ども達の想いが表情タップリに良く伝わる身体いっぱいのメッセージを感じた。

3年生:「僕のお空」は軽快な4拍子。手首にモールを付けて8人のダンサーもみんなも生き生きと表現している。伴奏は3年生のピアニスト。これがまたとても上手なのにまたビックリ。「カノン」のメロディーを鍵盤ハーモニカやリコーダーでとっても美しい音色とフレージングで演奏しているのには・・。どんな指導したらこうなるの・・・!!

4年生:「ペルシヤの市場」はとても懐かしい。コンクールでも度々も聴いた名曲である。リード中心から、リードに電子オルガンや弦楽器を少し加えた編成など・・・。これも3年生以上にメロディーラインが大変美しい。更には、音楽全体の曲想の工夫が素敵だったのが最高。

5年生:「流星群・・」はさすが5年生。ゆったりしたテンポでフレーズを感じながら膨らませていく。そして3部のハーモニーが伸びやかで素晴らしいハーモニーにはゾクゾクした。「ブラジル」はサンバホイッスル・ボンゴ・コンガ・アゴゴベル・カーベル・・・。リズムセクションが” 超 調子にノリノリで格好いい・・。身体で調子を取りながら演奏している子を見て”クスッ”と笑いがでるほど。

6年生:「桜の下で」はゆったりしたテンポで歌詞を活かしたユニゾンからの歌い出し。気持ちが一つになった見事な6年生ならではの表現。部分3部のハーモニーも伸びやかでとてもきれいである。
心の豊かさを実感した表現。「剣の舞」は速いテンポでも後打ちが乱れることなく、しかもメロデーラインのつなぎや打楽器とのバランスも工夫があり、練習の成果が現れた良い演奏だった。

職員とPTA:倉光校長さんの山高帽に燕尾服姿で指揮。ステージいっぱいの保護者と先生方の演奏。子ども達もしっかり聴きいっていました。

合唱部:さすがです。石井先生の目指す音楽をタップリ聴かせてもらいました。この声が全校の子ども達の目指す声の目標になっていることがよく分かりました。

エンディング:とても素敵な詩です。斉唱から2部のハーモニーも見事でした。心のこもったエンディングにふさわしい演奏でした。

感想
大久保東小学校の音楽科経営の素晴らしさを痛感した。つまり、教員の資質・力量あるいは指導力が問われている現在。音楽部会あるいは専科(増置)が豊かな表現を生み出すための基礎基本をしっかりおさえていること。そのことを、全校にどのような方法で関わり指導していくかが極めて重要と考える。その意味では、今回の音楽会では表現のための基礎基本が1年から〜6年。更には、合唱部といった体系がしっかり構築されている実践の一つとして大変勉強になった。

とても楽しい音楽会でした。
                     
 ▲トップヘ
                                  ■バックへ