2008年12月05日(金)
        ジジの音楽武者修行
     
      スクールーオーケストラと そのヴァリエーション
                 
            
                    ”冬が来る前に”の思い出
              
                                       
 NO 148

奥多摩湖に向かう途中下車のワンショットです。小ぶりの八重の花・・・白を基調にしながらも、薄いピンク色がとても華麗さを感じさせる寒桜?。紅葉の中に、ひっそりと咲いている姿に思いっきり接写でパチリ・・・。吊るし柿も季を感じさせる風景です・・・。そこでもパチリ・・・。

一口に「口封じ・・・」と言っても、その背景には大変厳しいもんがある。
”今日こそは・・・”と念じながら教室に入る。しかし、あいも変わらない雑然とした雰囲気の漂う空間。
すでに、そこでめげてしまいそうなジジ・・・!!。ただ単に”根競べ”と言っても、負けない!!めげない!!強い気持ちが必要。ともかく、気力・体力の勝負の世界!!。
”オ 今日はチョット良いよ・・!!”と期待するが・・・またその期待は裏切られてしまう・・・・。こんあなことの繰り返しが続くのだが・・・・。

一方、気力・体力だけでは、うまくいかないこともよく承知しているのだが・・・。
「口封じ作戦」のその後・・・。
余りひどいお喋りをストップさせるために導入したアルト笛。
「冬が来る前に」(教科書教材から)。当時の教科書には珍しい若者風の曲調が気に入っている生徒が多かったこと。
ハ長調・ラ〜ミ(二点)の音域はアルト笛には都合がよい。特に、前半は比較的低い音域で動く。特に、ハ(一点)〜ラは、タンギングや息のコントロールが難しい。ジジのオーバーアクションに引き付け、フィンガリングや口周りの微妙な動きに注意をはらわせながらあの手この手を駆使して関心を持たせた。直ぐに飽きる子にはすぐさま側に行って丁寧に教えること心がけた。それでもうまくいかない日々・・・。

その内、数名の子達がメロディーを吹き始めた。吹いている子たちを方を振り向く子、それも見ながら吹き始める子、照れながらも見よう見真似で練習を始める子・・・・と、次第にメロディーラインがはっきりしてきた。
そこで登場したのが、ジジの”昔し取った・・・・”ではないが、コードネームをフルに活用して、ビギンやルンバのリズムで伴奏の始まり・・・時にはグリッサンドも・・・ハチャメチャ状態・・・・!!。でも、彼らには”格好イイ・・・・”と結構うけた。それからのは、シメシメ状態!!

フレーズや強弱などの注文をつけると、これまたお見事!!。音色も結構綺麗。2部合奏もグッド。
ウッソ!!・・今までのアレッていったいなんだったの・・・・?!?!。
そんなことを思い出しながら、伴奏し、彼等を見ていたら胸が熱くなり・・・”ポロリ・・・・。結構 冷やかされた・・恥ずかしい限りである。

その場でとっさに思いついたのが”Y先生(担任)を呼んでこいよ・・・!!聴いてもらおう・・・・”一瞬”エ!!”と声を上げたが、必死に練習を始めた・・・・・。
”ガラー”とドアが開きY先生の姿が見えた。
”Y先生、すごく綺麗に演奏するんです。是非聴いてやってください・・・”に続いて、「冬が来る前に」を演奏。
1番2番からD.SからCoda。最後のpoco rit からフェルマーターのドミラのコードからラのオクターブ音(ff)で終る・・・・・。

Y先生も胸を詰まらせながら”うまい!!”と一言。その時のY先生の胸のうちは彼等は確かに受け止めた空気を感じた。
それからは、霧が晴れたような日々。一致団結し校内合唱コンクール(3年9クラス)では「河口」を歌い最優秀賞に輝いた。
このクラスの変容は他のクラスにも波及し、元気の良い4クラスの内、Y担任クラスを含め3クラスが入賞した。
彼等との出会いは未だに忘れられない思い出の一つ。
その彼等もとっくに成人、厳しい社会の荒波でもられていることであろう・・・。

                    
 ▲トップへ
                             ■バックヘ