2009年11月23(月)
        ジジの音楽武者修行

         
        〜”凄い 素晴らしいピアニストのこと

                      

                        
            
       NO 190
龍王峡を左に日塩もみじラインを釈迦ケ丘に向かって走ると突然、真赤な光景が目に飛び込んできました。自然が織り成す素晴らしい空間に身を置いている自分がとても幸せに感じた一瞬を思い出します。

2004.11.1 日塩ラインにて

”蝶が海峡を渡る”「2部」(菅原英子作詞/富澤 裕作曲)の初練習にいった。4分の4拍子、前奏は1小節.。しかも、4拍目からの16分音符で”ラシドレ”とクレシェンドし、歌いだしはフォルテ・強拍でミレドシ(5度・3度)と「知っていますか・・・」とはじまる素敵な曲・・・・・。たまたまNHKで越冬のために津軽海峡を渡る鳥達のドラマが放送されたばかり。そのドラマと”蝶が海峡を渡る”と重なり、この曲のイメージが一段を膨らんだ。

”こんにちは”の挨拶ではじまるいつもの練習。”はじめるよ・・”と言ってピアニストの方を見て”アレ!!”。可愛い女の子(小5)が座っている・・・。どこかで見たことがある顔・・・・”ア〜そうだ 合唱団のメンバーの一人じゃないか!!。
”よろしくね”と話しかけると、小さくうなずいてくれた。彼女の名前はKANONちゃん(小5)。

大丈夫かな・・・?・・・。前奏の出だしのタイミングから随所にでてくるシンコペーションの表現。更にはオクターブで動くところなど・・・・。彼女がどれくらい弾けるか全くしらないジジとしてはチョッと不安もあったが・・・。

出だしのアウフタクトをどのように指揮をしようかとチョット悩んだ・・・。1,2,3、タカタカとカウントしてあげたほうが丁寧であり、間違いがなく、親切である。でも、ジジ的には16分音符でタカタカのクレッシェンドからフォルテで”知っていますか 大きくて 小さな お話・・・”と、ドラマティックな始まりを考えると1,2,3、ハイ・・・・の手法は極力使いたくない・・・・。

悩んだ結果、打ち合わせなく、”3”と声をかけると同時に、右手を左から右に振り、イメージに沿ってやや力強くアウフタクトの”4
を振り上げ歌に運んでいった。すると彼女はなんと、ジジのイメージピッタリにしっかりした音で入ってきた。ビート感も素晴らしい。内心”ヤルネ・・・”と、とっても嬉しくなり最後まで通した。

1回目の感触に自信をもったジジは、2回目も打ち合わせすることなく彼女に目線を送り、”3”を軽くブレスして4を振りあげた。すると、ここでもジャストタイミングで入ってきた。テンポ感も一段としまりしっかり演奏してくた。凄い・・・!!。ただただ感動である。すばらしく伴奏してくれKANONちゃんにいっぱいの拍手が贈られた。

言うまでもなく、アナリーゼがしっかりできていない合唱のメンバーがゴリゴリしごかれたのは容易に分かる。

改めて、大人が勝手に"子どもだから・・・これくらいだろう・・・”などど安易?に指揮していると、子どもにしっかり見透かされてしまっている自分の姿を振り返ると、”ゾッ!!”とした。日々反省することの多いジジです。

                  
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