2011年5月07日(土) ”一 台 の ピ ア ノ ” Nコン課題曲講習会から NO 258 |
東日本巨大地震の爪痕 宮城県東松島市
平成23.3、18撮影
「アサヒグラフ」より転載
横たわるピアノ
先日、Nコン課題曲講習会(東京・音楽の友ホール、4月30日小学校の部)がありました。
今年は巨大地震のこともあり、開催(主催者:日本教育音楽協会)の有無を検討しました。結論としては、恒例のこの講習会を楽しみにしておれられる全国の先生方のためにも・・・例え参加者が少なくとも・・・と考え実施することとしました。
当日、8時半に会場入りして準備。ところが、9時30分受付はじまりになのに、大きなバックをもった先生方がすでに数名見えていた。前泊とのこと。”・・・どちらからですか・・・・”と声をかけたところ、偶然にも被災に遭われた先生の話を伺うことができた。その時の話しです。
3月11日のあの時間は丁度翌日の卒業式練習の最中とのこと。”私の学校の生徒は歌が大好きでよく歌うんですよ・・・・卒業式は彼等の最後の晴れ舞台です・・伝統です!!”と。”私はピアノを弾きながら感情の高ぶりを押さえながら指導していました。
・・・突然 下から突き上げるような衝撃と共に物凄い地鳴りと同時に、グランドピアノが30cm近くスーと右に動いたのです・・・。私は”エ・・!と思いながらも鍵盤に手を下ろしたら全く違う鍵盤を押さえていました。一瞬の出来事です。何がなんだか・・・・!?。その後は、報道でご存知の通りです。”勿論、被災した生徒もたくさんいます。”
当然、学校は今でも避難所になっています。生徒から”被災された人に自分達の歌を聴いてもらおう・・・”という提案がり、体育館で披露したとのこと。・・・・生徒自身も被災の一人でもありながらも・・・。
涙を流しながら聴き入っている人。必死に涙を堪えている生徒、涙を流しながら歌っている生徒・・・・・。言葉に言い尽くせない空気が会場いっぱいだったと・・・・。
”卒業式は2日前に終わりました。生徒達や先生は体操服で、保護者は普段着で・・。ただ、紅白幕だけがせめてものお祝いでした・・・”と。
”明日から家庭訪問がありますので・・・”と午前中で足早に帰られました。(この学校は先日、NHKで放送されました)
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