審議経過報告【抜粋】
                          中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会
ア 国家・社会の形成者としての資質の育成

 
○日本人あるいは社会人としての素養を身に付ける必要がある。そのためには、
 (a)我が国の伝統、文化、歴史に関する教育が重要である。これらは、我が国の伝統、文化、歴
    史の継承・発展の基礎である。

イ 豊かな人間性と感性の育成
 ○社会の激しい変化の中で、子どもが、「豊かな人間性」を持ち感性を高めながら主体的に生きてい
  くことができるようにすることが重要である。そのためには、社会の中で主体的に生きるための基本
  となる価値観や自主的・実践的態度を形成するとともに、
  (b)豊かな情報を養う必要がある。
 ○音楽、図画工作、美術などにおいては、(c)感性を高め,思考・判断し、表現するという一連の
  プロセスを働かせる力、主題を発想し、構想を立て、創意工夫をしながら創作活動を行った
  り、作品を評価したりする力が
重要である。
 ○一人一人の子どもが人間として成長・発達していく過程を大切にしながら、豊かな人生を形
  成していくために、(d)想像力を働かせて自分の思いをかたちにしていくことが必要である。
 ○表現する楽しさや喜びを味わうことを通して、生涯にわたり音楽や美術などに親しむ態度を育成す
  ることが大切である。また、(e)芸術文化のよさを味わったり、生活や社会に生かしたりする態
  度や実践も重要である。
特に、(f)
鑑賞は創造行為であり、自分なりの意味、新しい美、自
  分を発見するなどを大切にする
必要がある。
 
 
中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会
  
                 〜今 求められている音楽科教育への期待
  
                  審議経過報告【抜粋】から
ジジのメッセージ
平成17年2月に、文部科学大臣から21世紀を生きる子どもたちの教育を図るため、教員の資質・能力の向上や教育条件の整備などとあわせ、国の教育課程の基準全体の見直しについて検討するよう、中央教育審議会に対して要請があり今回の審議経過報告になりました。
中央教育審議会(初等中等教育分科会教育課程部会)は、2月13日に「審議経過報告」が公表されました。学習指導要領の見直しに向け、その後も更に審議が進められています。
この内容は、「今 求められている教育のあり方」59ページにわたり述べたれています。特に、今回は音楽科教育に関する内容を抜粋してみました。「今 求められている音楽科教育の在り方」を,再考する意味からも熟読したいところです。
内容から
上記は「審議経過報告」の中から、音楽科教育の重要性に関連した内容の抜粋である。「・・・・が重要」「・・・・する必要がある」と朱書きされているところから、音楽科教育に求められている期待と課題等が明確に示されている。
☆(a)
 伝統、文化、歴史に関する教育の重要性が改めて強調されている。これに関連して音楽科教育に
 は、子どもが、我が国や郷土の音楽文化の継承と創造的発展を培うとともに、それを基盤にして、
 世界の多様な音楽を尊重できるような態度形成を図る指導が重要。
☆(b)
 「豊かな情操を養うことの必要性がある。」音楽が子どもの情操を養い、豊かな人間性の育成に重要
 な役割を担っている。音楽の学習では美的情操と深くかかわり、また、心身の発達の特性に応じて、
 美しさに対する価値感情を育むためにも不可欠な教科として音楽科への期待が強く述べられている。
(c)(d)
 
感性や想像力を働かせて、思考・判断したり、創意工夫や評価をしたりすることの重要性を示してい
 る。音や音楽を知覚し、イメージを膨らませながら感じ取り、思いや意図をもって表現を工夫したり、自
 分なりの意味を見出し、解釈しながら聴いたりする過程を大事にした学習が大切にする。そして、これ
 らが支えとなって、演奏・創作・批評等で自己の思いを「かたち」に表していくような指導の実施が、求
 められている。
☆(e)
 芸術文化のよさを味わったり、音楽と生活や社会とのかかわりを実感したりすることの重要性であ
 る。音楽が生活や社会に果たす役割を考え、生活の社会を一層豊かにしていく態度や実践をはぐく
 むような指導の実施が求められている。
☆(F)
 創造的な鑑賞の必要性である。主体的に音や音楽を聴き取って、そこに意味を見いだすことは、
 新たな自分の発見であり、喜びである。自分にとって価値ある音楽を見出す契機となるような
 指導の実施が、音楽教育に求められている。
                       
                  ONKAN 2006.10月号「今求められている指導とは(2)」より抜粋
おわりに
 先日、このホームページ(http://www.ongaku.com/)で「第64回国会 文部科学委員会 第18号」で報告した内容と関連してお読みください。

真の楽しさは、確かな学力から生まれます。

”活動あって学習なしの授業”は
     
絶対あってはならないです。

確かな学びは
     真の喜びを体感し
    生涯を通して潤いのあるものにして
                    くれます。

先生方も勉強中です。

第64回国会 文部科学委員会 第18号はこちら

             
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